相続手続きの依頼書とはどのような書類か
1 相続手続きの依頼をする際の書面について 2 相続手続きの依頼書を作成する目的と効果 3 依頼書に含まれる主な記載事項 4 委任契約書以外の書面 5 依頼書等を作成する際の注意点 6 専門家に相続手続きを依頼するメリット
1 相続手続きの依頼をする際の書面について
相続が発生した際、遺産分割や名義変更、税務申告などの手続きを自分で行うことも可能ですが、書類の作成や添付資料の収集には専門知識や実務的なノウハウが必要です。
そのため、実際には、行政書士や司法書士、税理士、弁護士などの専門家に、相続手続きやその前提となる作業を依頼することが多いです。
専門家に相続手続きを依頼する際には、いくつかの書面を作成します。
中心的なものは、委任契約書と委任状です。
依頼者(相続人)の方が専門家に対して、代わりに相続手続きを行なうことを依頼し、代理権を与えるという意思を客観的に示すための書類です。
この書類を通じて、依頼する業務の範囲や条件、報酬、責任範囲などが明確になります。
実際の相続手続きの際には、金融機関や法務局などに提出する申請書類を作成しますが、多くの場合依頼を受けた専門家がこれらの書類を作成します。
2 相続手続きの依頼書を作成する目的と効果
⑴ 委任関係が存在することを客観的に示す
相続手続きの依頼書は、法律的な表現をすれば、委任契約書です。
依頼書を作成することによって、相続手続きに関する業務に関して、正式な委任契約を締結したことが、客観的に示されるようになります。
⑵ 依頼をした業務範囲の明確化
相続手続きには、前提となる作業も含めると、多くの種類があります。
依頼する業務の範囲を依頼書に記載することで、専門家に何を任せるのかを明確にできます。
例えば、相続人調査(戸籍収集)、相続財産調査、遺産分割協議書作成、預貯金の解約・払い戻し、相続登記、相続税申告などが挙げられます。
また、各機関に示すため、委任状も作成することが多いです。
これにより、委任を受けた専門家は、法的に代理権を与えられた者であることを示せるようになり、金融機関や法務局などで手続きを行うことができます。
⑶ 依頼した業務に対する料金(報酬)の明確化
依頼書には、専門家への報酬、支払い方法、追加料金の発生条件なども記載されます。
これにより、依頼者と専門家の双方で、料金に関する認識違いの発生を防ぐことができます。
3 依頼書に含まれる主な記載事項
⑴ 当事者の情報
委任をする相続人の方の氏名、住所などと、依頼を受ける(受任する)専門家の氏名(法人名)や事務所所在地など。
実務上は、当事者の署名(または記名)と押印をします。
⑵ 依頼する内容の詳細
相続人調査(戸籍収集)、相続財産調査、遺産分割協議書作成、預貯金の解約・払戻し手続き、有価証券の名義変更手続き、不動産の相続登記、相続税申告、自動車の名義変更など。
⑶ 報酬や費用の取り決め
依頼した業務に対する報酬額、支払い方法、追加業務が発生した場合の報酬の扱い、実費の扱い、出張等が発生した場合の日当など。
4 委任契約書以外の書面
⑴ 委任状
委任契約に基づく代理権付与があったことを示す書類です。
専門家が代理人として金融機関や役所で相続手続きをする際に、提示します。
相手先によっては、指定の形式のものが求められることもあります。
⑵ 各機関所定の相続手続き申請書類
預貯金の解約や有価証券の名義変更をする場合は、金融機関や証券会社が指定する書式を使うことが一般的です。
不動産の相続登記をする際は、法務局宛ての相続登記申請書を作成します。
通常これらは、依頼を受けた専門家が、相続人の方に代わって作成します。
5 依頼書等を作成する際の注意点
⑴ 依頼の内容を明確にする
どの作業や相続手続きを任せるのかを、具体的に記載することが大切です。
曖昧な表現だと、後で依頼した範囲について、トラブルになる可能性があるためです。
⑵ 代理権の範囲を明確にする
金融機関や法務局などで申請を行える範囲を明確にすることで、不正利用やトラブルを防げます。
相手先によっては、詳細な代理権の表示を求められることがありますので、事前に問い合わせるなどして記載方法を確認することもあります。
⑶ 署名・押印は必ず依頼者本人が行う
お身体が不自由であるなど、特別な事情がない限り、依頼書を作成する際の署名や押印は、必ず依頼者本人が行いましょう。
もっとも、相続は依頼者である相続人の方も高齢であるケースは多く、中には手が不自由である方もいらっしゃいます。
その場合には、依頼先の専門家と相談し、面前で意思確認をしたうえで付き添いの方が代筆するなどの措置を講じます。
また、依頼者ご本人の方の認知機能が低下している場合などにおいては、成年後見人を選任したうえで、成年後見人が委任契約書に署名、押印をするということもあります。
6 専門家に相続手続きを依頼するメリット
相続手続きを専門家に依頼する際、依頼書を作成することにはいくつかのメリットがあります。
まず、相続手続きがスムーズに進められます。
専門知識と実務ノウハウを持つ専門家に業務を委任することで、必要な書類を漏れなく取得したり、役所・金融機関での手続きを正確に進められます。
次に、委任契約書を作成して専門家に依頼をすることで、後々のトラブルを防止することができます。
業務範囲や報酬、代理権限が明確になるため、依頼者と専門家間で誤解や争いが起こりにくくなります。
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