亡くなった人の口座に預金がなくても放置しないほうがよい理由
1 被相続人の口座は放置しない方が望ましいといえます 2 残高ゼロでも相続手続きをした方がよい理由 3 口座を放置した場合に考えられるリスク 4 残高がない口座で確認すべきポイント 5 実際の口座解約手続きの流れ 6 相続手続きは漏れなく行うことが重要です
1 被相続人の口座は放置しない方が望ましいといえます
被相続人(亡くなられた方)の財産調査を進めると、残高のない預金口座が見つかることがあります。
被相続人が複数の口座を持っているケースは多く、通帳の記帳や残高照会をした結果、残高が0円のまま利用されていない口座の存在が確認されるケースもあります。
お金が入っていないなら手続きしなくてもよいのではないか、と考える方もいらっしゃいますが、実際には残高が0円の口座であっても放置するのは避けた方がよいと考えられます。
以下、放置が望ましくない理由や注意点などについて説明します。
2 残高ゼロでも相続手続きをした方がよい理由
金融機関の口座は、預金があるかどうかにかかわらず、被相続人に属していたものとして扱われます。
口座を持っていたという事実自体、権利の一種とも考えられますので、相続の対象から完全に切り離すことはできません。
また、金融機関が被相続人死亡の事実を把握すると、通常は口座が凍結され、基本的に以後の入出金ができなくなります。
残高が0円であっても、手続きをしないまま放置していると、後に相続人や関係者が困る状況が生じる可能性があります。
3 口座を放置した場合に考えられるリスク
⑴ 自動引き落としが滞る
公共料金やクレジットカードの引き落とし口座になっていた場合、残高がなければ引き落としができず、延滞を招くことがあります。
相続人がその事実に気付かないまま時間が経つと、不要なトラブルにつながる可能性があります。
⑵ 認識していなかった入金を見逃す可能性
被相続人死亡後に給与の未払い分や退職金、年金、公的な還付金などが口座に入金されることがあります。
残高が0円だからといって口座を放置すると、これらの入金に気付かないままになってしまうこともあります。
⑶ 不正利用のリスクが残る
口座や通帳、キャッシュカードが手元に残っている場合、第三者に悪用されるおそれも完全には否定できません。
放置している口座が不正取引に使われると、相続人も何らかのトラブルに巻き込まれる可能性があります。
4 残高がない口座で確認すべきポイント
残高0円の口座を見つけた場合は、次の点を確認しておくと安心できます。
まず通帳を記帳し、直近の入出金状況を確認します。
そのうえで、早めに金融機関へ連絡し、被相続人が亡くなったことを伝えましょう。
金融機関が被相続人の死亡を確認すると口座を凍結し、以後の出金や不正利用を防ぐことができます。
また、引き落とし口座として登録されている口座であれば、相続人が承継手続きを行うか、必要に応じて契約解除の手続きも検討します。
5 実際の口座解約手続きの流れ
被相続人が亡くなったことを金融機関に知らせると、相続手続きため、次の書類の提出を求められるのが一般的です。
①被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
②相続人全員を確認できる戸籍謄本
③遺産分割協議書
④相続人全員の印鑑証明書
⑤手続きを行う相続人の本人確認書類
残高が0円の場合、払い戻し手続きはありませんが、口座を解約して閉鎖しておくことで、不要なトラブルの発生を防ぐことができます。
6 相続手続きは漏れなく行うことが重要です
残高がないからといって口座を放置すると、以下のような問題が生じる可能性があります。
①自動引き落としの延滞
②認識していなかった入金を見逃す
③第三者による不正利用
これらを避けるためにも、できるだけ早めに金融機関へ被相続人の死亡を通知し、口座の凍結と解約手続きを行うことが基本です。
併せて、ほかにも金融資産や借入金がないかについても確認しておくと、後の手続きがスムーズに進みます。
相続手続きは必要な書類が多く、判断が難しい場面も少なくありません。
不安な点がある場合には、専門家に相談することで、手続きを確実に進めることができます。
相続が発生した際には、できるだけ早めに相談することをおすすめします。






























